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2008年7月16日 (水)

漁業というのは努力してきたのか?

今日は心を鬼にしてキツイことを書きます。

漁業の方々の休漁と政府への圧力が続いています。

これは日本だけでなくて韓国やEU諸国でも起こっています。

重油の高騰ということです。

素人から見ると、まずなんで価格転嫁できないのかと素朴に思う。

これに対する答えは「魚の価格は市場でセリで決まるから」らしい。

じゃあ、今回の一斉休漁でどうなったかと言うと、日本での価格はほとんど変化しなかった。

タイムラグはあるし一部は冷凍になっているから影響は少ないと言うけど、そんなことはないと思う。

もしニーズがあって、将来も休漁が続くと予想されれば現在の価格は上がるはず。

市場は、そうならないと見たということになります。

単なる脅しだと。短期の。

そりゃそうです。休漁は自由ですが、それは漁民の死を意味するからです。

漁に出ても赤字、出なければ死ぬ。どっちも地獄。

だったら出るだろうと市場は踏んだ。

市場が正しい。

あるいは魚が高くなれば食べなくてもよい、ということかもしれない。他に食べ物はあるし。

価格弾力性が高く、代替品にシフトできる。

そもそもニーズが希薄ということ。

それにしても反応が少ない。

日本人は魚を食べなくなってきているのは本当です。

20年前の半分以下。

その理由は、高い、調理が面倒、他の食べ物もある、だそう。

それから単位当りに使う重油は多くなる一方だそう。

それは魚資源が少なくなってきているから、以前より高速でグルグル回る必要がある。

漁獲制限は漁協単位だから早いもの勝ちになって、これが取り合いになる元凶。だから高速で漁場に着かないとならない。

1隻が1晩でドラム缶150本使う。

環境なんて何も考えていない。

まず、これを直さないといけません。

それから規模が小さすぎる。

危険な仕事でもある。

これで儲からなければ息子を後継者にするのは酷というもの。

だから外国人労働者を安い賃金で使っている(これは農業でも同じ)。

これらを抜きにしても、僕はどう贔屓目に見ても、漁業は経営努力が全く足りない業界だと思う。以下に書きます。

農業も小メーカーも消費者ニーズというものに敏感になっていて、マーケティングをやらないと生き残れない。

もちろん価格決定権はない。

パナソニックよりも大手スーパーのほうが立場が強いのは典型。

それは消費者に近いから。それはしょうがない。

それでも消費者動向は調査研究している(農協経由かもしれないけど)。

そして戦略と計画をたて、戦術を考え、ときには需給調整する。

つくるのは道半ばであってその後が大部分の苦労だしアタマを使う。

それでもギリギリです。乾いた雑巾をまだ絞る。

それでいて海外からの攻勢や為替変動など波乱がある。もちろん原油高も。

それで倒産するメーカーもある。兼業に移ったりやめてしまう農家も多い。

ところが、漁民の方々は採れる魚を採れるだけ採るだけの仕事をやっている。

どういう魚をいつどれだけ採って、それを最終消費地にどう運んで買ってもらうか。

そういうことはまるで考えていない。

実際どう食べられているか調査していない。

どのくらい高いのか。いくらであれば食べてくれるか。

関心がないのだ。採るのが楽しくて。

近所の市場へ持っていってそれで終わり。

あとはお好きに。知らん。採るだけだから。

最終価格の40%程度でしか売れない。

それで満足している。

何しろ中間業者が多すぎる。

まともな業界であれば流通コストの削減を考える。

たとえば大手スーパーとの直接大量取引をやったっていい。

先渡し契約で。

こういう話は聞かない。

うまくすれば消費者は現在の価格の半額程度で食べられるかもしれない。

そうすれば原油高分を転嫁しても買ってもらえるはず。

僕の素人考えにそんなに簡単にいかない、という批判は当然あると思うけど、難しいのはどの業界だって同じだし、それは年々厳しくなってきています。

それなのに漁業だけが旧態然と何ら経営革新もなく来られて、今後も行けると考えるのは甘いと思います。

魚の市場価格が変わらないのは、こうした構造を変えろというメッセージだと思う。

それでお金くれって言ったってねえ。

出しにくい。

何かやってからにしてよ。

だって苦しいのはどの業界だっていっしょなんだから。

もし原油が値下がりしたらお金返してくれるの。そんときはガッポり貰うつもり?

なんか弱いものイジメみたいに思われるのも心外ですが・・・書きました。

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コメント

1日の休漁で値段は変わるわけないですよ。じゃないと台風が来て全国的に大荒れになるたびに市場も小売もパニックになるじゃないですか。

どっかのテレビ局のインテリ気取りクルーが
「一斉休漁で値上がり!」を期待して市場に取材に行ったら「時化の日と同じだよ」と言われておしまいだったとか。

上から見えない海中の大自然相手、明日も分からぬ半分バクチ的要素がつきまとう商売ですから、とりあえず日銭稼がないと燃料も乗組員の給料も払えないし....そんな「楽しくて漁しまくってます~♪」なんてヤン衆は見たことないですね。

ほんと日本の中心でなんでも知っているさと自負する東京の人はユニークな想像をされますね。感心します。

投稿: うふふ | 2008年7月23日 (水) 17時47分

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