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2009年8月22日 (土)

食糧自給率に騙されないぞ

最近の不思議な議論の1つに食糧自給率のアップがあります。

僕には何故これが目標になるのかわかりません。

多くの人が「なんとなくいいだろう」「そうに決まっている」「40%は低すぎる」ということで「それで自給率をアップさせるにはどうするか」とか「そのために農家に補助金を出す」などと飛躍しています。

そもそも食糧自給率とは何か、アップする必要はあるのか?という問題があると思います。

食糧自給率については江戸時代の飢饉との関係を書いたことがあります(2008年12月1日、同様に10月3日、5月9日)。

江戸時代のように自給率が100%になると飢餓が発生するわけです。

自給率には重さ、カロリー、生産額があって通常はカロリーです。

驚くべきことに各国の自給率は統一されていないしその国の政府が計算して発表されていない国がほとんど。

それで日本の農水省が勝手に計算して、数値が高い国の数字だけを出しているのです。

その計算方法は決して教えてくれません。

シンガポールなど0の国は出ません。韓国は唯一政府がカロリーベースで計算していますが低いので都合が悪いのかグラフには出しません。

鎖国のように輸入が減れば100%に近づく指標です。

畜産物は飼料が国産でない限り計算に入れません。だから国産牛や豚を食べても高くなりません。

農水省は農家保護や利権拡大のために都合の良いこの数値を振りかざしているとしか思えない。

過去において戦時も含めて食糧自給率と食糧危機に正の関係があったという証拠はゼロです。

食糧を安定供給するにはポートフォリオと同じく多くの国と取引するほうが良いと思う。

国内に頼ったり地産地消すると不作の影響をもろに受け、価格の変動が大きすぎる。

何より選択肢が減るからつまんないしおいしくない。

ある国から大量輸入していれば戦争など起こされる可能性はむしろ減ると思う。

日本では何しろ原油をストップされれば終わりだから食糧だけ特に扱っても無駄であるというのは正しいと思う。

シンガポールはどうしているか?

他の国の生産法人や穀物商社の支配権を食糧安全保障の目標にしている。

これこそ日本が学ぶ姿です。

シンガポールや韓国などの小国と比較できないという反論もあると思うけど、アメリカやオーストラリアと比較するのはどうか。

国内の食糧自給率の高い県は、北海道、青森県、岩手県、秋田県、山形県で、東京は1%。

産業構造や成熟化を無視して無理に農業を保護するということは、東京をわざわざ青森県や秋田県にするようなもの。

東京が無くなるということは、青森県や秋田県の農産物も買ってくれるところがなくなることを意味する。

これは国別でも同じこと。

有事をちらつかせて、いたずらに国内だけで済ますというのは古い考え方です。

農水省の浅はかな19世紀的考えに騙されてはいけない。

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